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 暑さ寒さも彼岸までとは、ほんとうによく言ったもので、長かった今年の残暑も暦通りにおさまりました。しかし問題はそのプロセスです。世間では多くの場面で、スピード感のある変動をともないながら物事が進んでいます。せめて夏から秋への移行期間くらいじっくり味あわせてもらいたいものです。ところで、研究の進捗状況は日々じっくりと味わえない場合が多いと思います。長期間地道にコツコツとデータを集めて分析しても、結論への出口が見えず、もうダメかと諦めかけた瞬間パッと光が見えて、目標に向かってばく進する。また、長年同じ方向性に基づいて研究し、種々の成果が出ていても、何か気になる部分を残したままでいたところ、あるきっかけで自分の誤解に気付き、研究の全体像が一変して見えてくる場合もあります。本号で紹介された研究のさらなる進展を期待します。

(S.S.)

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