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2014年4月30日

アオコの有毒物質を探る
—構造解析と分析法の開発 —

環境儀 NO.52

アオコが作る有毒物質が世界中で問題となっています。アオコの有毒物質の化学構造解析や簡便で迅速な高精度分析手法の開発など、有毒アオコ問題に化学の目で挑戦しています。

 「21世紀は水不足の世紀」と言われています。貴重な水資源である湖沼では富栄養化が進行し、アオコの発生による水質低下が危惧されています。日本では、アオコは、池や湖の水質低下を引き起こすことで知られていますが、世界的には、アオコの中に含まれる有毒物質が引き起こす家畜やヒトの健康被害が問題になっています。アオコ由来の有毒物質にはさまざまな種類があり、種類によって性質や強さも異なることがわかっています。そこで、アオコの有毒物質によるリスクを評価するには、アオコの中にどのような化学構造を持つ有毒物質が含まれているかを解析するとともに、それらがどの位の量含まれているのかを高い精度で分析する手法の開発が必要です。

 国立環境研究所では、アオコの有毒物質の化学構造解析を進めるとともに、精度の高い分析手法を開発しています。

 本号では、複雑な構造を持つアオコの有毒物質の構造解析と新しい分析手法の開発の歩みと意義について紹介します。

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