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2017年2月6日

「廃棄物管理とリサイクル」、「生物多様性」

NIES国際フォーラムレポート

写真1 バリにいる間、いろいろな神様の像を見かけました。これは会場の中にあった像です。ところで、像の足元のお皿にお花が供えてあるのが見えますか?これはチャナンと呼ばれるお供えものだそうです。街中や道のいたるところに置いてありました。宗教と密接な生活をしていることが伺えます。

廃棄物管理とリサイクル/Waste Management and Recycling

登壇者

  • Bonar P Pasaribu 氏(座長) ボゴール農科大学 教授
  • 菊池康紀 氏 東京大学 総括プロジェクト機構 特任准教授
  • P Pietra Wildiadi 氏 Green/Blue Economy Strategic Leader in Directorate Policy, Sustainable and Transformation, WWF Indonesia
  • 蛯江美孝 氏 国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター 主任研究員
  • Guilberto Borongan 氏 アジア工科大学院 Regional Resource Centre for Asia and the Pacific, Waste Management Cluster, Programme Specialist
  • 山田正人 氏 国立環境研究所 福島支部/資源循環・廃棄物研究センター兼務 室長
  • Tjokorda Gde Tirta Nindhia 氏 ウダヤナ大学 Department of Mechanical engineering 教授
写真2~7 発表者ら

内容まとめ

このセッションでは、廃棄物管理とリサイクルの課題に対して、技術的なアプローチの研究内容から、社会の仕組みの移行に関連する研究まで、異なる側面に注目した解決への取り組みが示されました。紹介された事例の一部を紹介すると、排水処理、都市ごみ、コミュニティの参画による廃棄物管理、バイオ燃料発電など、多岐にわたりました。私たちの日々の生活に深く関わるテーマであることが改めてうかがえました。

生物多様性/Biodiversity

登壇者

  • Johnson Lumban Gaol 氏(座長) ボゴール農科大学 Faculty of Fisheries and Marine Science
  • 大沼学 氏 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター 主任研究員
  • Alan Frendy Koropitan 氏 ボゴール農科大学 Oceanography, Dept. of Marine Science and Technology, Associate Professor
  • Nophea Sasaki 氏 アジア工科大学院 School of Environment, Resources and Development, Natural Resources Management, Associate Professor
  • Andreas A. Hutahaean 氏 Agency for Research & Development of Marine and Fisheries Indonesia, Blue Carbon Center, Research Center for Coastal & Marine Resources
写真8~11 発表者ら

内容まとめ

このセッションでは、陸域と海洋沿岸域の両方における生物多様性の保全についての取り組みが紹介されました。アジアは生物多様性のホットスポットが数多くあることから、この課題への対応は重要です。今回は、野生動物の遺伝資源バンクや、沿岸海洋生態系の保全・回復、材木としての価格と炭素価格の比較から考える森林における生物多様性保全などの事例が提示されました。インドネシアは、遺伝資源バンクの研究で重要な地域の一つとされていたと同時に、二酸化炭素の吸収・貯留において重要な役割を持つマングローブも多く存在します。今後、この地域がどのように生物多様性保全に取り組むのか、動向が気になります。

次号は、このフォーラムの最後のテーマである「気候変動の適応と緩和策の連携」のセッションについて紹介します。

(文 杦本友里・芦名秀一 研究事業連携部門)
(写真 杦本友里)