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2024年5月28日

受賞のお知らせ~
末吉 正尚 研究員が一般社団法人ダム工学会より令和5年度ダム工学会技術開発賞を受賞

概要

受賞者氏名: 末吉 正尚(生物多様性領域)
賞の名称:  令和5年度ダム工学会技術開発賞
授賞機関:  一般社団法人ダム工学会
受賞年月日: 2024年5月16日
受賞対象:  石礫の露出高を用いたダム下流の河床環境を予測・評価する手法, ダム技術, 437, 14-21, 2023

受賞者集合写真

ひとこと

この度、学術誌「ダム技術」に掲載された共著論文を始めとした複数の研究内容が評価され、ダム工学会から技術開発賞を頂きました。技術開発賞は、ダムの調査、試験、設計、施工または維持管理等において、創意工夫に富む技術を開発、実用化し、ダム技術の発展に著しい貢献をなした成果に対して授与される賞になります。受賞した技術は「石礫の露出高の簡易予測モデルを用いたダム下流の河床環境評価手法の開発」で、川底の石の凹凸を河川の粒度分布(砂礫の大きさごとの割合)から定量的に推定する手法を開発したことが評価されました。川底の凹凸は、水生昆虫や魚、藻などの生息場所を特徴づける重要な要素の一つです。このような川底の凹凸を表現する指標は多く開発されてきましたが、いずれも現地での多大な調査労力が必要でした。一方で、粒度分布は河川工事や環境影響評価において計測される基本項目として、全国各地でデータが揃っております。本成果によって、これらの既存データから川底の凹凸を簡易推定することができ、全国の河床環境の健全性評価に用いることができる可能性が示されました。