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 最近,我が研究所からも多くの研究者が国際会議に出席している。このニュースにもそれらに関係した事柄をときおり載せている。このこと自体は慶賀すべきことである。しかし研究にとって国際会議は必ずしもいいことばかりではない。最新情報が得られるという面は確かにあるが,学会とは異なり国際会議で日本代表の一人として行うことは交渉事である。とりきめの文章の文言修正といった会議の大部分を費やす仕事は学問的とは言い難く,またその準備に多くの時間をさかねばならない。世のため人のためがんばってはいるが,本来他に国際交渉の仕事に明るい担当者がいてしかるべきではないかという思いはぬぐいきれない。人間には得意不得意があるものだし,組織には役割分担というものがあるはずだ。時には行間に研究者の「ためいき」を読みとっていただければ幸いである。

(Mo)