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 本年1月,日本海沿岸で起きたナホトカ号重油流出事故の悪夢をそろそろ忘れかけ始めていた7月に入って,今度は東京湾で大型タンカー,ダイヤモンド・グレース号の座礁,原油流出事故が起きてしまいました。「国内では過去最悪のタンカー事故」という当初の報道より,事故の規模が小さかったのは不幸中の幸いでしたが,総量1,500キロリットルにおよぶ原油が流れ出し,東京湾内の汚染による環境,沿岸漁業などへの影響が懸念されます。タンカー事故ばかりでなく,チェルノブイリ原子力発電所事故などでも明らかなように,我々が享受している快適な生活は,様々な環境汚染事故の危険性の上に成立していることを,また思い知らされた気がします。本号の巻頭言で取り上げられている危機管理の重要性を,あらためて痛感した次第です。(H.S.)