ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方
2015年5月28日

受賞のお知らせ ~ 多島 良 研究員らが廃棄物資源循環学会論文賞を受賞

概要

受賞者氏名: 多島 良(資源循環・廃棄物研究センター),大迫 政浩(資源循環・廃棄物研究センター),田崎 智宏(資源循環・廃棄物研究センター)
賞の名称:  論文賞
授賞機関:  廃棄物資源循環学会
受賞年月日: 2015年05月28日
受賞対象:  東日本大震災における災害廃棄物処理に対する制度の影響,Journal of the Japan Society of Material Cycles and Waste Management ,25 (1), 1-15,2014

多島 良
(資源循環・廃棄物研究センター 循環型社会システム研究室研究員)
大迫 政浩
(資源循環・廃棄物研究センター長)
田崎 智宏
(循環型社会システム研究室長)

ひとこと

 東日本大震災の災害廃棄物処理においては、廃棄物処理に係る技術面の課題に加え、社会面の課題も多く指摘されてきました。本研究は、災害廃棄物処理に係る制度の中でも、法令・通知・通達・事務連絡といった、発災後に国から発出されたものに着目し、その特徴と被災地における災害廃棄物処理に対する影響を分析しました。具体的には、Mazmanian and Sabatierが提示した政策実施プロセスモデルを参考に、実際に行われた制度対応の内容や、被災自治体における災害廃棄物処理プロセスを量的・質的に調査し、戦略、人的支援、許認可、補助金、情報依頼、委託、処理方法、適正保管、曝露防止という類型に応じて制度的論点を明確化しました。

 本研究の結果、マネジメント(人・モノ・カネ・情報の調達、差配)に係る制度の内容と発出のタイミングが災害廃棄物処理に影響しており、発災後の早い段階から災害に応じた制度体制に切り替えることの重要性が示唆されました。今後とも、次の大規模災害における災害廃棄物処理への備えに役立つ知見を生産していきたいと思います。