- 研究課題コード
- 2125AV016
- 開始/終了年度
- 2021~2025年
- キーワード(日本語)
- 生物多様性,生態系,生物
- キーワード(英語)
- Biodiversity,Ecosystem,Organism
研究概要
地球上の多様な生物とそれを取り巻く環境からなる生態系の構造、機能、これらの関係の解明、人間が生態系から受ける恩恵と人間活動が生物多様性・生態系に及ぼす影響・リスクの解明・評価に関する調査・研究を様々な空間及び時間スケールで実施する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
3年後を目処に、生物多様性と生態系の空間解析においては、従来のリモートセンシング技術に加え、衛星コンステレーション、ドローン、カメラトラップ、バイオロギング等の新しい無人遠隔計測手法の生物多様性・生態系観測への応用可能性に関する評価を行う。生物多様性と生態系の変動に関しては、過去データの収集・整理、長期モニタリングや操作実験等によるデータ取得に加え、統計・理論モデリング、シミュレーション技術開発を行って駆動要因解析を行う。また、環境DNA 等のゲノム情報に関して、知見の収集を行うとともに解析技術の開発や標準化を行って生物多様性の評価への応用可能性を検討する。こうして集積した情報は、ビッグデータとなる可能性があり、解析手法の開発とともに、ビッグデータを活用した生物多様性の評価・予測についても検討を行う。さらに、生態系の構造や機能に関して、観測や実験によって評価を行うとともに、社会科学分野との連携を行って自然の寄与や生態系サービスの評価手法の高度化に関する検討を行う。最終年度に向けては、観測や実験等により取得したデータと解析技術の開発や応用可能性の検討に基づき、生物多様性や生態系機能・サービスの時空間変動に関する評価の高度化を行い、変動を駆動する要因を検討し、自然共生研究プログラムとともに生物多様性の保全と持続的利用に関する提案を行う。
今年度の研究概要
1) 生物多様性と生態系の空間解析において、従来のリモートセンシング技術に加え、衛星コンステレーション、カメラトラップ、バイオロギング等の新しい無人遠隔計測手法の生物多様性・生態系観測への応用可能性の評価を開始する。
2) 生物多様性と生態系の変動に関して、過去データの収集・整理、長期モニタリングや操作実験等によるデータ取得に加え、統計・理論モデリング、シミュレーション技術開発を行って駆動要因解析を行う。また、環境DNA 等のゲノム情報に関して、知見の収集を行うとともに解析技術の開発や標準化を行って生物多様性の評価への応用可能性の検討を開始する。
3) 生態系の構造や機能に関して、観測や実験によって評価を行うとともに、生物多様性の主流化の推進に貢献するため、自然科学と人文社会科学との連携等による自然の寄与や生態系サービスの評価手法の高度化に着手する。
課題代表者
山野 博哉
- 生物多様性領域
- 上級主席研究員
- 博士(理学)
- 地理学,地学,理学