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イノシシの個体数密度およびCSF感染状況の簡易モニタリング手法の開発(令和 2年度)
Development of simple monitoring methods of population density and CSF infection status of wild boar

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) 4G-2001
研究課題コード
2020BA002
開始/終了年度
2020~2022年
キーワード(日本語)
豚熱
キーワード(英語)
Classical Swine Fever

研究概要

本研究は、個体数の急増とCSF(classical swine fever、豚熱)発生というイノシシをめぐる緊急の課題に対して、生息状況とCSFの浸潤状況の簡易モニタリング手法の開発を行う。またこれらの簡易手法を豚コレラ発生地域と新規分布地域に実装し、生息状況から判断されるイノシシの管理手法を実証的に明らかにする。この中で国立環境研究所は、「サブテーマ2:環境DNA技術を用いた豚コレラの簡易サーベイランスシステムの開発」を担当し、環境DNA技術を応用して河川水等からCSFウイルスを検出する方法を開発する。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

サブテーマ2:環境DNA技術を用いたCSFの簡易サーベイランスシステムの開発
【2020年度】達成目標:環境中から効率的にウイルスを検出するための手法開発
実施内容:イノシシのCSF陽性地域において、環境試料(河川水、雨水、土壌、イノシシの糞便)を採取する。環境試料からのウイルス濃縮、RNA抽出について、各種のカラム吸着・凝縮法等を比較・検討し、最も効率の良い方法を選択する。ウイルスRNAの検出は、リアルタイムPCR法と次世代シーケンサーの2つの手法で実施する。これらの中から最も効率的なウイルス濃縮、RNA抽出法および検出法を組み合わせ、検出プロトコルとする。
【2021年度】達成目標:イノシシの密度に応じた環境試料採取計画法の開発
実施内容:CSF陽性地と未発生地から複数のモデル地区を設定し、環境試料を採取し、前年に得られた効率的な検出方法を実施する。密度情報と環境試料の陽性率を統合し、密度に応じたサンプリング方法(試料の種類、数、頻度等)を検討する。
【2022年度】達成目標:環境試料を活用したCSFサーベイランスシステムの構築
実施内容:2021年度に開発したサンプリング法を実装地域(岐阜県、福島県、愛媛県、兵庫県)に導入する。これにより、各地のイノシシ個体群密度や環境に応じたCSFサーベイランスシステムを構築し、感染拡大警戒体制を完成させる。

今年度の研究概要

イノシシのCSF陽性地域において、環境試料(河川水、雨水、土壌、イノシシの糞便)を採取する。環境試料からのウイルス濃縮、RNA抽出について、各種のカラム吸着・凝縮法等を比較・検討し、最も効率の良い方法を選択する。ウイルスRNAの検出は、リアルタイムPCR法と次世代シーケンサーの2つの手法で実施する。これらの中から最も効率的なウイルス濃縮、RNA抽出法および検出法を組み合わせ、検出プロトコルとする。

外部との連携

兵庫県立大学、岐阜大学、愛媛大学

課題代表者

大沼 学

  • 生物多様性領域
    生態リスク評価・対策研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(獣医学)
  • 獣医学,生物学
portrait

担当者

  • 浅倉 真吾