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アオコが生産するシアノトキシンのモニタリングに関する予備検討(平成 27年度)
Preliminary examination for monitoring of cyanotoxins

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
1516AH001
開始/終了年度
2015~2016年
キーワード(日本語)
微細藻類,シアノトキシン,有毒アオコ,モニタリング
キーワード(英語)
microalgae, cyanotoxin, harmful water-bloom, monitoring

研究概要

湖沼の富栄養化や地球温暖化の影響によりアオコ発生の広域化、長期化が危惧されている。アオコの中には有毒物質(シアノトキシン)を生産するものがあり、ミクロシスチンの他にシリンドロスパーモプシンやアナトキシンなどのシアノトキシンが知られている。特にシリンドロスパーモプシンについては欧米豪でも問題となっており、WHOが基準値を設定しようとしている。我が国では飲料水および農業用水をダム等の湖沼に頼っているところが多く、これらの富栄養化による有毒アオコの発生は重大な問題である。しかしながら、これらミクロシスチン以外のシアノトキシンの日本での汚染状況についてはほとんど情報が無いことから、これらをモニタリングし、汚染状況を明らかにすることは、その被害を予防するためにも重要である。
 本研究では、シアノトキシンによる汚染状況をモニタリングするための予備的検討として、ミクロシスチン以外のシアノトキシンの一斉分析手法を検討するとともに、開発した分析手法を用いてシアノトキシンの汚染状況を予備的に調査し、日本における発生頻度、濃度等を把握することを目的としている。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

27年度
 シアノトキシンのLC-MS/MSを用いた一斉分析手法を検討する(国環研)。
アオコが発生する湖沼の湖水試料を採集し、試料中のシアノトキシン量を分析するとともに、必要に応じて試料の一部を国環研に送付する(地環研)。
得られたデータについて考察を行い、シアノトキシンの分析手法や検出頻度についての検討を行う。
28年度
 前年度の成果をもとに検討された統一的手法を用いてアオコが発生する湖沼水中のシアノトキシン量を分析するとともに、必要に応じて試料の一部を国環研に送付する(地環研)。
シアノトキシンのLC-MS/MSを用いた一斉分析手法を検討するとともに、シアノトキシン分析値のクロスチェックを行う(国環研)。
得られたデータについて考察を行い、シアノトキシンの分析手法や汚染状況についての予備的検討を行う。

今年度の研究概要

シアノトキシンのLC-MS/MSを用いた一斉分析手法を検討する(国環研)。
アオコが発生する湖沼の湖水試料を採集し、試料中のシアノトキシン量を分析するとともに、必要に応じて試料の一部を国環研に送付する(地環研)。
得られたデータについて考察を行い、シアノトキシンの分析手法や検出頻度についての検討を行う。

外部との連携

福岡県保健環境研究所、奈良県景観・環境総合センター、千葉県環境研究センター

課題代表者

佐野 友春