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Digital DNA chipによる生物多様性評価と環境予測法の開発(平成 26年度)
Development of biodiversity evaluation and environmental forecast with digital DNA chip

予算区分
KB JST
研究課題コード
1115KB001
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
ピコプランクトン,生物多様性,フローサイトメトリ
キーワード(英語)
picoplankton, biodiversity, flowcytometry

研究概要

ピコサイズの植物プランクトンは海洋環境の基礎生産者としての重要性に加えて、進化・系統的多様性が高く、未知未培養性の種を多く含むことが知られる。東北沿岸海域のピコ植物プランクトンの多様性解明とメタゲノム情報を補完するレファレンスゲノムの収集を目的として、以下の研究に取り組む。
(1)微生物保存株の長期保存に使われている凍結保存法を現場環境試料に適用することで、現場環境の微生物多様性を長期・安定的に保存して、再現性の高い、詳細な多様性研究を展開する。
(2)現場環境で優占するピコ植物プランクトンを対象として、フローサイトメトリを活用した優占種の培養株確立とメタゲノム解析や分類学的研究等の多様性研究を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

東北地方を襲った大地震及び津波の沿岸域における海洋生物の多様性や海洋生態系への影響を把握することを目的に、微生物叢DNAの網羅的解析法と環境モニタリング法の開発を行う。被害のあった東北沿岸と被害の無かった海域に定点を定め、本研究課題で開発される研究手法を用いて、物理環境と海洋生態系の基礎となる微生物DNA叢のモニタリングを行い、それらを比較検討することによって、微生物叢の変化や環境回復の程度等を生物多様性の観点から評価するためのモニタリングと環境研究基盤の整備に取り組む。

今年度の研究概要

昨年度に引き続き、観測定点および対照海域で採取される海水について、細胞サイズ分画と細胞濃縮処理を行った上で、多様性解析や培養株を確立するための凍結保存試料を作成する。また海水中のピコ植物プランクトンフラクションをフローサイトメトリで解析、細胞分取した試料について、18S rDNAアンプリコン解析、優占種培養株の確立、培養株のトランスクリプトーム解析を行うことで、メタゲノム解析のためのレファレンス情報の整備を行う。

外部との連携

この研究の全体研究代表者は五條堀 孝特任教授(国立遺伝学研究所であり、国立環境研究所はサブテーマの1つを担当する。)

課題代表者

河地 正伸

  • 生物多様性領域
    生物多様性資源保全研究推進室
  • 特命研究員
  • 博士(理学)
  • 生物学
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担当者