ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

ヒト肝癌細胞株におけるヒ素のエピジェネティクス作用を介した発癌メカニズムの解析(平成 24年度)
Studies on the epigenetic mechanism of arsenic carcinogenesis on human liver cancer cell line

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1112CD005
開始/終了年度
2011~2012年
キーワード(日本語)
ヒ素,エピジェネティクス
キーワード(英語)
Arsenic, Epigenetics

研究概要

ヒ素は環境中に存在する発癌物質であり、長期間曝露で癌が発症する。ヒ素による発癌には、エピジェネティクス作用の関与が報告されているが、そのメカニズムは十分に解明されていない。INK4b-ARF-INK4a locusから発現する癌抑制遺伝子の不活化は発癌に極めて重要である。本研究では、ヒトの細胞株を用いて、INK4b-ARF-INK4a locusから発現する遺伝子を中心に、エピジェネティクス作用を介した発現調節とグローバルなDNAメチル化に着目し、ヒ素による発癌に関するメカニズムの解明を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

ヒトの細胞株でINK4b-ARF-INK4a locusから発現する癌抑制遺伝子を中心に、発現がヒ素により変化する条件を決定する。ヒ素で発現に変化が見られた遺伝子について、エピジェネティクス作用に着目して発現調節メカニズムを検討する。また、グローバルなDNAメチル化量との関連も検討する。

今年度の研究概要

今年度は、前年度決定したp16INK4aの発現が減少するヒ素曝露条件において、p16INK4aプロモーター領域のH3K9ジメチル化以外のヒストン修飾、およびDNAメチル化状態について解析をおこなう。さらに、noncoding RNAの関与も調べ、ヒ素によるp16INK4a発現減少のメカニズムをエピジェネティクス作用から検討する。また、グローバルなDNAメチル化量との関連も検討する。

課題代表者

鈴木 武博

  • 環境リスク・健康領域
    病態分子解析研究室
  • 主任研究員
  • 工学博士
  • 生物学,生化学
portrait