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迅速網羅分析手法の開発とGISを活用した汚染評価システムへの導入(平成 24年度)
Integrating the novel rapid comprehensive analysis into GIS-based assessment system for environmental pollution

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1215CD004
開始/終了年度
2012~2015年
キーワード(日本語)
網羅分析手法,地理情報システム
キーワード(英語)
comprehensive analysis, geographic information system

研究概要

本研究では多次元分離装置(GC×GC)とHR-TOFMSのスキャン測定, そしてGC×GCとタンデム質量分析計(MS/MS)のニュートラルロススキャン(NLS)測定を組み合わせた環境中化学物質の網羅分析手法の開発と迅速データ処理システムの開発を行う。この分析手法適用により得た多数の化学物質濃度データについて, GISによる新規解析手法に導入し, 様々な物質に対応可能な汚染評価システムの発展を試みる。これにより急速に増加する新規汚染にも対応可能となる迅速な汚染の空間的評価システムの構築を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1年目)
【網羅分析手法と迅速データ処理システムの開発】
・HR-TOFMSとMS/MSを用いた網羅分析手法の開発を行う。既知汚染物質についてはリテンションタイムやMSフラグメント情報を登録したデータベースの作成を行う。
・GC-HRMSのような従来の個別ターゲット分析手法による結果と本研究における網羅分析手法の結果の比較を行い、この新規手法の定量性を確かめる。
・GC-HRMSのような従来法と比較した新規分析手法の定量性と迅速な大量データ解析手法について投稿論文にまとめる。
【東京湾流域全域における調査と実試料分析】
・東京湾流域全域において収集した河川水サンプルに対し、GCxGC-TOFMS又はGCxGC-MS/MSによる網羅分析を行う。
・初年度に作成した自動計算プログラムを用い, データベース登録物質のサンプル中濃度の定量を行う。
【空間的汚染評価システムの構築・発展】
・海外大学研究機関へ留学し, 最先端の化学物質動態モデルやリスク評価システムに関する技術の習得を進める。

(2年目)
【網羅分析手法と迅速データ処理システムの開発】
・1年目に引き続き留学先にて, 網羅分析で得られる大量データから標的物質と未知物質の情報を自動抽出するRの計算プログラムを完成させる。
・未知汚染物質についてMSフラグメント情報を利用した効率的同定・定量方法の検討に取り組む。
【東京湾流域全域における調査と実試料分析】
・東京湾流域河川における, 測定物質の濃度分布を報告する投稿論文の作成を進める。

(3年目)
・無料公開用のRの自動計算プログラムのパッケージを作成し, webサイトから落手できる形にする。
・学んだ知識と技術を活用しながら, 大量の化学物質情報を解析可能なGISベースの汚染評価システムの構築を行う。物性の違いなどによる化学物質間での環境動態の違いの補正方法の検討を進める。
・化学物質を用途ごと物性ごとに分類し, 汚染の分布傾向を的確に把握できる評価システムとする。
・未知汚染物質についても高濃度で検出されリスクが懸念されるものをまとめ, その汚染の特徴などの情報を的確に把握できる評価システムとする。
・成果をまとめ, 事例研究として開発した汚染評価システムの論文を作成・投稿する。

今年度の研究概要

【網羅分析手法と迅速データ処理システムの開発】
・HR-TOFMSとMS/MSを用いた網羅分析手法の開発を行う。既知汚染物質についてはリテンションタイムやMSフラグメント情報を登録したデータベースの作成を行う。
・GC-HRMSのような従来の個別ターゲット分析手法による結果と本研究における網羅分析手法の結果の比較を行い、この新規手法の定量性を確かめる。
・網羅分析で得られる大量データから標的物質と未知物質の情報を自動抽出するRの計算プログラムを完成させる。
・GC-HRMSのような従来法と比較した新規分析手法の定量性と迅速な大量データ解析手法について投稿論文にまとめる。
【東京湾流域全域における調査と実試料分析】
・東京湾流域全域において収集した河川水サンプルに対し、GCxGC-TOFMS又はGCxGC-MS/MSによる網羅分析を行う。
・初年度に作成した自動計算プログラムを用い, データベース登録物質のサンプル中濃度の定量を行う。
【空間的汚染評価システムの構築・発展】
・海外大学研究機関へ留学し, 最先端の化学物質動態モデルやリスク評価システムに関する技術の習得を進める。

課題代表者

頭士 泰之