- 予算区分
- BE 環境-推進費(補助金)
- 研究課題コード
- 1012BE002
- 開始/終了年度
- 2010~2012年
- キーワード(日本語)
- 自然再生可能エネルギー,太陽光発電,風力発電,低炭素社会創造,高度処理浄化槽,省エネルギー,窒素・リン除去
- キーワード(英語)
- Natural Recyclable Energy, Solar Generation, Wind Generation, Low Carbon Society Creation, Advanced Johkasou System, Saving Energy, N・P Removal
研究概要
産業系・民生系・廃棄物系等の幅広い分野で、国際的動向にある地球温暖化対策として、省エネルギー化のきめ細かな対策の取り組みが強化されている。水処理分野でも、下水道では曝気風量の適正化、嫌気好気化による亜酸化窒素の発生抑制等省エネ化が進んでいるが、浄化槽でも取り組み強化が必至な状況にある。本研究では、これらの点を踏まえ、低炭素型社会創りにおいて重要な生活排水対策の要である、浄化槽の曝気効率・ブロワエネルギー効率向上による消費電力50%以上削減、電力を要しないリン除去法による必要電力の大幅削減、システム電力源として従来の化石エネルギー利用を自然再生可能エネルギー活用に転換したゼロエミッション化による、既存・新技術適用型の地球温暖化ポテンシャル削減最大化と、国民の安心性を保持可能な衛生的安全性確保の両立するパラダイムシフト化新技術管理システムの開発・確立化を目的として強化推進する。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究は、生活排水対策としての浄化槽を、地球温暖化防止ための低炭素型社会創りに資する、風力発電・太陽光発電等自然再生可能エネルギーおよび既存電力併用型の有機物、窒素、リン除去可能な省エネ高度化技術・管理システムを確立し、1990年比でCO2を25%削減する目標に貢献することを目途として推進するものである。これらのシステム技術を現場の浄化槽および制御環境下のバイオ・エコエンジニアリング研究施設での省電力下の水質特性、温室効果ガス発生抑制特性、微生物機能構造特性について、BOD除去および窒素・リン除去型浄化槽を対象として比較解析する。同時に、生活排水対策の下水道に優る技術システムとしての浄化槽の優位性を更に向上させ得る、従来の化石エネルギーの利用の低減化と自然再生エネルギーに転換活用する既存・新技術適用両立型による、省エネルギーゼロエミッション型技法構築と管理マニュアル手法の確立を図る。
今年度の研究概要
生活排水対策の要である浄化槽における電力停止条件を変化させた場合の温室効果ガス排出やリアクター内のアンモニア・亜硝酸の蓄積に着目し、排水処理プロセスにおける亜酸化窒素発生因子を解明する。また、溶存亜酸化窒素濃度との関係性も新たに精査する。これにより、排水処理分野における温室効果ガス削減に寄与する運転指針を確立する。更に、自然再生可能エネルギーを活用する上での太陽光・風力での発生電力ポテンシャルに応じた浄化槽の電力停止条件の在り方を明らかにする。
外部との連携
研究代表者:稲森悠平(福島大学)
共同研究機関:福島大学、埼玉県環境科学国際センター、(社)福島県浄化槽協会、フジクリーン工業(株)、(財)日本環境整備教育センター、(財)日本建築センター、(財)茨城県薬剤師会公衆衛生検査センター
備考
当課題は循環型社会研究プログラムPJ2「アジア地域に適した都市廃棄物の適正管理技術システムの構築」、循環センター調査研究「地域環境再生のための総合的環境修復・循環技術システムの構築」、「生活系液状廃棄物の適正処理と温室効果ガス削減技術システムの構築」にも関連
- 関連する研究課題
課題代表者
徐 開欽
担当者
-
佐野 彰