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界面活性剤ミセルが存在する溶液内での物質の分配と反応性に関する研究(平成 24年度)
Studies on partition and reactivity of chemicals in the solutions containing surfactant micelles

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
0812AQ001
開始/終了年度
2008~2012年
キーワード(日本語)
界面活性剤ミセル,ミセル可溶化,分配平衡,反応性
キーワード(英語)
surfactant micelles, micellar solubilization, partition equilibrium, reactivity

研究概要

高濃度の界面活性剤が作るミセルは、均一溶液でありながら水溶液の中に擬似的な二相系の性質を有しているため、水に溶けにくい様々な物質がミセル内部へと可溶化する。このため、水に溶けにくい物質の存在位置が純粋な水溶液内とは異なり、その結果分解や吸着などの反応性が大きく変化する。このようなミセル水溶液系の持つ特徴を明らかにすることで、新たな分離濃縮法や反応性の制御方法を開発することを目標とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

基礎的な研究としては、様々な界面活性剤の作るミセルについて、どのような構造のミセルが生成し、どのような構造の溶質が、ミセルのどの位置に分配しているのかを分光学、速度論などの手法で明らかにする。一方、応用的な研究としては、ミセルが共存した場合の水溶液内反応の減速効果を測定し比較することで、界面活性剤添加による化学反応制御の手法開発を行う。

今年度の研究概要

本年度も引き続き、鉄粉による有機塩素系溶剤の脱塩素分解反応の阻害効果の大きさを測定し、異なる機構で進行する反応の経路の制御への導入を試みる。平行して、基礎的な研究では、幾つかの非イオン性界面活性剤が作るミセルについて、その内部構造と溶質の分配定数を比較することで,ミセル内部での可溶化位置の情報を取り出す方法を検討する。

外部との連携

日本原子力研究開発機構との共同研究として実施

関連する研究課題
  • 0 : 地域環境研究分野における研究課題

課題代表者

稲葉 一穂