- 予算区分
- AF 奨励
- 研究課題コード
- 1010AF002
- 開始/終了年度
- 2010~2010年
- キーワード(日本語)
- 気候変動予測,フィードバック
- キーワード(英語)
- climate change projections, feedbacks
研究概要
人為起源の温室効果ガス濃度増加に対する気候フィードバックの不確実性は依然大きい。これまで水蒸気フィードバックと気温減率フィードバックの間に強い逆相関があることが知られてきた。本研究では、これら2種類のフィードバックと地表アルベドフィードバックの間に相関関係を調べ、その原因を明らかにすることを目的とする。さらに、観測データとの比較により、気候フィードバックの不確実性の制約を目指す。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
以下の手順で研究を行う。
1) IPCC第4次報告書に貢献した複数の大気海洋結合モデル(AOGCM)の将来予測実験(SRES A1Bシナリオ実験)の出力データを用いて、各モデルの各種フィードバックを計算する。
2) 地表アルベドフィードバックを海氷フィードバックと積雪フィードバックに分け、水蒸気フィードバック、気温減率フィードバックとの相関関係を調べる。
3) 各種フィードバック間に相関が生じる原因を、南北半球の熱バランスの観点で解析する。
4) 各AOGCMの現在気候再現実験の出力データを観測データと比較し、気候フィードバックの不確実性の制約を試みる。
5) 以上の結果をまとめ、論文を投稿する。
この研究により、気候フィードバックに関する理解を深め、その不確実性を制約するための新たな着眼点を提案する。
今年度の研究概要
全体計画と同じ。
課題代表者
塩竈 秀夫
- 地球システム領域
地球システムリスク解析研究室 - 室長(研究)
- 理学博士
- 地学,理学