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極域成層圏のエアロゾル物理化学過程の解明に関する研究(平成 19年度)
A study on elucidating processes of aerosol physical chemistry in the polar stratosphere

予算区分
AI 研究調整費
研究課題コード
0607AI298
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
成層圏オゾン,極成層圏雲
キーワード(英語)
stratospheric ozone, polar stratospheric clouds

研究概要

極域オゾン層破壊では極成層圏雲(PSC)と呼ばれる雲が重要な役割を果たしている。しかしながら、観測が北極に比べて非常に限られる南極では、特に数日程度の時間スケールで、どのようなプロセスが生じているのか不明である。本研究では、環境省が開発したILASおよびILAS-II衛星観測データからのPSCイベント時におけるデータ精度の高度化を目標として、観測空気塊の流跡線解析等の道具を用いて、南極PSC生成・消滅過程を定量的に明らかにすることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

平成18年度後半の数ヶ月で、ILAS-II衛星観測データの運用プログラムの調整を実施。また、処理済みデータのスクリーニンングを実施。平成19年度前半で、その処理済データを利用した流跡線マッチ解析を実施。解析された各マッチベアの硝酸とエアロゾル消散係数、気温などのパラメータの変化を、高度、時間毎に解析。得られる数日間以内のラグランジュ変化を考察し、PSC物理化学プロセスを明確にする。

今年度の研究概要

前年度までに処理・スクリーニングされたデータを利用して、観測空気塊の流跡線マッチ解析を実施する。この解析に2ヶ月ほど計算時間を要する。次に、解析された各マッチベア間の硝酸とエアロゾル消散係数、気温などのパラメータの変化を、高度、時間毎に解析する。具体的には、硝酸濃度差やエアロゾル消散係数比、流跡線上での気温の変化、などである。この解析から得られる数日間以内のラグランジュ変化から、PSCの生成・成長と、引き続く重力落下による硝酸とエアロゾル消散係数の減少などが見られるかどうかを考察し、PSC物理化学プロセスを明確にする。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(大気圏環境研究領域)

課題代表者

杉田 考史

  • 地球システム領域
    地球大気化学研究室
  • 主幹研究員
  • 理学
  • 地学
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