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野生植物における近交弱勢による絶滅リスクの定量化(平成 18年度)
Quantification of extinction risk from inbreeding depression in endangered plants

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0609AE448
開始/終了年度
2006~2009年
キーワード(日本語)
絶滅リスク評価,近交弱勢,絶滅危惧植物
キーワード(英語)
EXTINCTION RISK ASSESSMENT, INBREEDING DEPRESSION , ENDANGERED PLANTS

研究概要

近交弱勢は、多くの他殖性植物で個体群存続に一定の影響を与えるといわれている。しかし、野生植物の個体群の絶滅リスクには送粉者の動態や生息環境の劣化など、様々な要因が影響する。これらの要因の相対的重要性を定量化することは、絶滅危惧植物の保全策策定において必須だが、いまだ十分な評価がされていない。本課題ではこのような研究を現実的な期間で行うことが可能な、モデル実験系の開発と近交弱勢による絶滅リスクの定量化を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

H18年度には、モデル実験系の開発のための生態調査および交配実験、自生地での個体数動態・個体群サイズ・周辺環境の関連の調査を行う。H19・20年度は18年度の調査の継続に加え、近交弱勢の遺伝的機構を明らかにするための交配家系作成、花粉流動・血縁個体の分布を把握するための遺伝マーカーの開発および遺伝的調査を実施する。H21年度には前年度までのデータに基づいて、個体数動態モデルのパラメータ推定を行い、複数世代にわたる近交弱勢の絶滅リスクへの影響評価を行う。

今年度の研究概要

現実的な期間で研究が可能なモデル実験系確立のため、短命な虫媒花5種程度で、実験による近交弱勢の測定と野外調査による生活史特性の把握を行う。具体的には?受粉実験による自家和合性の強さの推定、?室内実験による発芽特性の把握、?野外調査による寿命や生息環境などの生活史特性の把握、?近交弱勢の強さの測定を行う。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(生物圏環境研究領域)

課題代表者

石濱 史子

  • 生物多様性領域
    生物多様性評価・予測研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(学術)
  • 生物学
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