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国立環境研究所より発生する不要物の排出構造の解明(平成 18年度)
Mechanism of Waste Generation at NIES

予算区分
AI 研究調整費
研究課題コード
0606AI006
開始/終了年度
2006~2006年
キーワード(日本語)
国立環境研究所,事業所,不要物,活動量,排出構造
キーワード(英語)
NIES, Establishment, Waste, Acticity, Mechanism of Waste Generation

研究概要

国立環境研究所から年間170トン以上排出される不要物のほとんどは焼却・再資源化されており,最終処分はわずかである.しかし,環境配慮の根本は,「不要物」の発生を抑制することであり,モノの流入と使用の実態に遡って,排出構造を見極める必要がある.国環研を事業所の事例として,モノの流入形態,不要物発生量とアクティビティの関係を解析することにより,排出構造を明らかにし,廃棄物発生抑制策のポイントを定量的に提示する.

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

国立環境研究所の研究等のアクティビティ毎に不要物の排出量を測定する.アクティビティ毎の不要物発生量を論文数等の活動量指標で要因分解する.研究所へのモノの流入量と経路,ストック量等のマテリアルフローを作成する.以上の解析により,排出抑制に向けた業務効率化,流入抑制策のポイントとその効果を定量的に示す.

今年度の研究概要

(1)個別アクティビティと発生する不要物の特定
 業務を実験研究系、ソフト研究系等のアクティビティに分類し,発生する不要物(実験廃液,廃プラスチック類,紙くず)の細組成調査を行い,排出量を測定する.具体的には,3研究室程度を対象に,1ヶ月間に発生する不要物のうち4日間のサンプリング,例えば,廃プラスチックをフィルム,ディスポ試験管,ポリビン等に細分類し,重量と容積を測定する.
(2)アクティビティ毎の要因分解
 業務実績報告書,財務諸表等を収集・整理して,不要物発生量を,活動量を表す指標(例えば,人数,論文数,研究予算等)で要因分解する(要因分解の式は、「研究計画」を参照のこと).なお,活動量指標の選択おいては,活動と発生の時間差を考慮する.以上の分析で,発生抑制を促す業務効率化のポイントとその効果を示す.
(3)流入構造と隠れたフローの把握
 研究所へのモノの流入量と経路,ストック量を会計システムデータならびに所員へのアンケート調査等で把握し,所のマテリアルフローを作成する.アンケートでは,流入したモノの保管期間,共有や受け取り拒否等の可能性についても尋ねる.これを利用して,分析の外部委託で発生する実験廃液等の隠れたフローを見積もり,廃棄物発生を所外に転嫁していないかの検討も行う.以上の分析で,発生抑制を促す流入抑制策のポイントとその効果を示す.

課題代表者

山田 正人

  • 資源循環領域
    廃棄物処理処分技術研究室
  • 室長(研究)
  • 京都大学博士(工学)
  • 工学,生物工学,化学工学
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担当者