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湖沼における溶存鉄の存在形態分析と鉄利用性がアオコ発生に及ぼす影響(平成 17年度)
Determination of iron specition in lake and its effects through iron availability on algal blooming

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0507CD921
開始/終了年度
2005~2007年
キーワード(日本語)
湖沼, 鉄, 存在形態
キーワード(英語)
lake, iron, speciation

研究概要

湖沼において藍藻類がアオコを形成し優占する要因として,鉄の利用性が重要であると認識されている。本研究の目標は,湖水中の溶存鉄やその存在形態を定量的に測定する分析手法を開発して,湖水(霞ヶ浦)や流入河川水等の溶存鉄濃度とその存在形態を定量すること,そして実際の湖水を用いた室内培養実験でアオコ形成藍藻類の増殖が生物利用可能鉄濃度によって規定されるか否かを明らかにすることである。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

2005:(1)吸着濃縮ボルタンメトリー法の最適化, (2)溶存鉄濃度定量法の開発・確立, (3)霞ヶ浦湖水・流入河川水中の溶存鉄と存在形態の変動, (4)フミン物質と非フミン物質の鉄錯化能の評価;2006-2007:目標(3)と(4)の継続,(5)藍藻類の増殖と生物利用可能鉄濃度との関係評価,(6)データ解析およびまとめ

今年度の研究概要

[吸着濃縮ボルタンメトリー法の最適化]海水中の溶存有機態鉄濃度の測定に用いられている濃縮吸着ボルタンメトリー(CSV)法を,湖水や河川水等の陸水サンプルに適用できるように最適化を図る。[溶存鉄濃度定量法の開発・確立]湖水等の前溶存鉄濃度はCSV法を直接適用しても定量できない。サンプル中の溶存有機物を取り除く等の前処理が必要である。紫外線照射によって溶存有機物を除去した後にCSV法により全溶存鉄濃度を測定する手法を開発・確立する。[霞ヶ浦湖水・流入河川水における溶存鉄と存在形態]霞ヶ浦5地点および主要流入河川水中の溶存鉄濃度とその存在形態の定量を開始する。[フミン物質および非フミン物質の鉄錯化能の評価]湖水等から分離したフミン物質と非フミン物質の鉄に対する錯化能(安定度定数と錯化容量)を調べる。

課題代表者

今井 章雄

担当者

  • 松重 一夫
  • 小松 一弘