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2024年3月18日

「第39回全国環境研究所交流シンポジウム」開催報告

【行事報告】

企画部研究推進室

 全国環境研究所交流シンポジウムは、「環境研究に関する研究発表、意見交換を通じて地方環境研究所と国立環境研究所の研究者間の交流を図り、共同研究等の新たな展開に役立てると共に、環境研究の一層の推進を図る」ことを目的に、第1回の昭和61年以来、毎年度の第4四半期に開催されているものです。第39回目となる今回は、令和6年2月15日及び16日に、会場として国立環境研究所大山記念ホールの他、オンライン(Zoomウェビナー)を併用して開催されました。会場参加者は延べ79名、オンラインからはアカウント数で177の方が参加されました。オンラインということで、1アカウントから複数の視聴者があり、それを勘案すると更に多くの方々が視聴されたかと思われます。

 まず、木本理事長による開会挨拶があった後、国立環境研究所の50周年を記念した特別企画として、「地方環境研究機関の"これから"を共考しよう」をテーマに、埼玉県環境科学国際センター・大原所長による基調講演がありました。その後、4名のパネラーを交えたパネルディスカッションでは、地環研が担うべき役割や、今後機関連携や人材育成をどのように進めるかといったことが議論されました。

 特別企画のあとは、4つのセクションにおいて、計16件の一般講演が行われました。今回の講演プログラムを作成するにあたっては、事前に各地方環境研究所に行なったアンケート調査において関心の高いテーマを調査し、その結果を基に地方環境研究機関と国立環境研究所から公募し、応募のあった演題を持って各セクションを設け構成しました。講演題目と発表者については下記をご覧ください。

 質疑については会場とオンラインからのチャットを用いて受付け、各時間内に口頭にて回答頂きました。限られた時間内で活発な議論がなされ、それぞれの地域の環境問題に対する各地方環境研究所の取り組みについて多くの知見が共有されました。

 最後に森口理事の閉会挨拶をもって終了いたしました。

 事後アンケートによると、地方環境研究所の研究者や、一般の方々からも数多く参加されており、内容についても満足いただけたようでした。最後に、地方環境研究所と国立環境研究所の研究者が一堂に会し、地域環境研究の最新動向を共有し議論する貴重な機会となりましたことを報告すると共に、ご講演、ご参加いただいた皆様や、企画・運営にご協力いただいた方々に深く感謝申し上げます。

写真1 パネルディスカッション
写真2 研究発表の様子

《第39回全国環境研究所交流シンポジウム講演題目と発表者》*敬称略

【2月15日(木)】

「国立環境研究所50周年記念特別企画」地方環境研究機関の"これから"を共考しよう

(1)基調講演「地方環境研究機関の今」
  〇大原 利眞(埼玉県環境科学国際センター)
(2)パネルディスカッション「地方環境研究機関の現状と課題を語り合う」
 テーマ①地環研からの現状報告
 テーマ②地環研の役割は何か(特に「環境保全」から「持続可能な地域づくり」)
 テーマ③機関連携と人材育成をどのように進めるか
 ファシリテーター:〇大原 利眞(埼玉県環境科学国際センター)
 パネラー:〇今村 隆史(公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所)
      〇栗林 正俊(長野県環境保全研究所)
      〇山神 真紀子(名古屋市環境科学調査センター)
      〇酒井 忠彰(福井県衛生環境研究センター)
(3)総合討論
 コメンテーター:○森口 祐一(国立環境研究所・理事)
         ○奥村 暢夫(環境省大臣官房総合政策課環境研究技術室・室長)

研究発表<プラスチック> 座長:鈴木 剛(国立環境研究所)

(1)「北海道における廃プラスチックのフロー把握とプラスチックによる環境問題へのアプローチ」 
  〇永洞 真一郎(北海道立総合研究機構エネルギー・環境・地質研究所)
(2)「静岡県におけるマイクロプラスチック汚染実態」
  〇竹下 由布子(静岡県環境衛生科学研究所)
(3)「大阪の河川水中に含まれるマイクロプラスチック」
  〇近藤 美麻(大阪府立環境農林水産総合研究所)
(4)「大都市河川下流域におけるマイクロプラスチック調査における課題」
  〇中尾 賢志(大阪市立環境科学研究センター)
(5)「河川プラスチックごみの排出実態把握と排出抑制対策に資する研究:研究成果と今後の課題」
  〇鈴木 剛(国立環境研究所)

研究発表<大気汚染> 座長:菅田 誠治(国立環境研究所)

(6)「大都市大気環境からのマイクロプラスチック検出」
  〇中尾 賢志(大阪市立環境科学研究センター)
(7)「燃料転換による瀬戸内海沿岸部における大気環境の改善」
  〇加納 かおり(兵庫県環境研究センター)
(8)「光化学オキシダント予測AIシステムの試行」
  〇小田 祐一(静岡県環境衛生科学研究所)

【2月16日(金)】

研究発表<気候変動適応> 座長:西廣 淳(国立環境研究所)

(9)「海水温上昇と赤土等堆積による造礁サンゴへの影響」
  〇座間味 佳孝(沖縄県衛生環境研究所)
(10)「神奈川県におけるWBGT分布推計と熱中症の発生状況」
  〇田澤 慧(神奈川県環境科学センター)
(11)「福島県における洪水被害を対象とした気候変動の影響予測」
  〇TAN JIAZE(福島県環境創造センター)
(12)「浅い湖沼の貧酸素化現象の特質とその悪影響評価の試み」
  〇高津 文人、土屋健司(国立環境研究所)

研究発表<水環境、水生生物> 座長:青野 光子(国立環境研究所)

(13)「昆虫類の環境DNA調査はどこまで進んだか? -国Ⅱ型研究により達成した手法の標準化とDNAデータベース整備-」
  〇長谷部 勇太(神奈川県環境科学センター)
(14)「食物連鎖モデルを用いた瀬戸内海播磨灘の生態系パラメータ感度解析」
  〇古賀 佑太郎(兵庫県環境研究センター)
(15)「近年の琵琶湖における水の華の動向について」
  〇河上 新大(滋賀県琵琶湖環境科学研究センター)
(16)「湧水を用いた無施肥レンコン栽培:レガシー窒素の浄化と生物多様性保全機能」
  〇松崎 慎一郎(国立環境研究所)

詳しい内容は、予稿集全文(下記のURL)でご覧になれます。