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1990年3月23日

新潟県六日町における消雪用揚水に伴う地盤沈下性状

国立環境研究所研究報告 R-127-'90

表紙
R-127-'90 [2.7MB]

 雪を消すために、地下水を揚水し、消雪パイプから散水融雪する方法がある。地下水の熱エネルギー源としての性質を利用したものであるが、簡便で経費が余りかからないこともあって、またたく間に北は北海道から南は島根県まで普及した。この方法は困ったことに降雪時に多量の地下水を揚水するため、地下水位を急激に低下させる。その結果、地盤を構成する土の粒子に多大な負荷をかけることになり、著しく地盤を沈下させる。そこで、豪雪地域の新潟県南魚沼郡六日町を調査地として、消雪用揚水に伴う地盤沈下の実態を把握し、その機構について研究を行った。

 本報告では特に、本研究所が開発した全自動圧密試験装置を用いて繰返し圧密試験を行い、繰返し圧密効果を定式化した結果を示した。この結果に基づき、地下水位が冬期のみに著しく低下する地盤沈下現象を解析的に説明し、その将来予測も併せて行った。町の中心部よりも、軟弱な地層は薄いが地下水の開発が新たに行われている余川の方が圧密がより進行する可能性があることを示した。

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