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気候変動影響・適応評価のための日本版社会経済シナリオの構築(平成 31年度)
Shared socioeconomic pathways for climate change impact and adaptation assessment in Japan

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) 2-1805
研究課題コード
1820BA005
開始/終了年度
2018~2020年
キーワード(日本語)
社会経済シナリオ,適応,気候変動
キーワード(英語)
shared Socioeconomic pathways,adaptation,climate change

研究概要

わが国の気候変動影響評価と緩和・適応策の分析をより効果的に行うとともに国際的な貢献を促進するために、SSPの考え方に対応した日本版社会経済シナリオを用いることが重要である。本研究では、日本及び国内自治体における気候変動影響・適応策・緩和策評価に利用可能な社会経済シナリオとして、SSPを参考にし、日本独自の将来見通しを考慮し、都道府県レベルの影響評価や緩和・適応策検討の観点を反映した日本版社会経済シナリオを構築し、グリッド単位およびモデルケース自治体の定量化情報を提供する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

1)世界SSP、海外の地域SSPの事例、既往の日本版叙述シナリオ、国内の各種の中長期的計画・政策を調査し、日本のシナリオユーザーへのヒアリングを行うことで、世界SSPと対応しかつわが国の見通しを反映し、さらに緩和・適応策の検討に使いやすい日本版SSPの叙述シナリオを構築する。また、2)日本全国(陸域)を対象地域として、2次メッシュ(約10km)あるいは3次メッシュ(約1km)の空間解像度で、複数部門の影響評価で広く用いられる基礎変数・指標(人口・GDP・土地利用等)、および農業、水資源、人間健康等の各部門特有の変数・指標について、定量化情報を提供する。さらに、3)都道府県等の地域レベルの気候変動影響に活用できる都道府県SSPを開発することを目指して、関東地方の1都6県を対象として、働き方や暮らし方を考慮した経済・人口の試算を行う。また、4)埼玉県をモデルケースとして、これら人口・経済・気象を用いて気候リスクの経済評価を実施し、結果を中長期適応計画の形で取りまとめる。

今年度の研究概要

年度前半に叙述シナリオを完成させ、定量化作業に提供する。各影響部門特有の変数・指標について、定量化作業(初期計算)を開始する。収集した日本データの各種モデルへの入力、基礎変数・指標ならびに一部の部門特有の変数・指標の定量化作業(初期計算)結果について、各影響部門の専門家や自治体担当者等を集めた利用者会合を開催し、提供する。関東地方の1都6県を対象として、働き方や暮らし方を考慮した経済・人口の試算を行う。埼玉県のデータを先行的に提供し、フィードバックを受けて修正する。

外部との連携

埼玉県環境科学国際センターとの共同研究。京都大学、立命館大学の研究協力。

課題代表者

松橋 啓介

  • 社会システム領域
    地域計画研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 工学,土木工学,建築学
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担当者