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令和4年度難分解性・高濃縮性化学物質による高次捕食動物への毒性評価法に係る調査・検討業務(令和 4年度)
Survey and study on toxicity test methods for high-order predators by persistent and bioaccumulated chemicals in FY2022

研究課題コード
2222BY007
開始/終了年度
2022~2022年
キーワード(日本語)
化学物質,難分解性・高蓄積性,化審法,鳥類,OECDテストガイドライン
キーワード(英語)
chemical substances,persistent and bioaccumulation,Chemical Substances Control Law,avian species,OECD test guideline

研究概要

現在、我が国では、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の下、難分解性・高蓄積性化学物質を第一種特定化学物質に指定する際、その審査の判定材料の一つとして、鳥類繁殖毒性試験(OECDテストガイドライン206:TG206)に基づく調査が行われている。しかしながら、このTG206は高コストや試験再現性等の課題が指摘され、エンドポイントの精緻化とともに、近年の動物実験削減の世界的潮流により、不合理な動物実験を避けることが求められている。本業務では、1)新たな鳥類毒性評価法の検証試験、2)鳥類試験法開発に係る調査、3)OECDテストガイドライン化に向けた課題の整理を実施する。哺乳類にはない体外に卵を産むという鳥類の特性を生かして、卵内に被験物質を投与する試験法 (卵内投与試験法)の実用化に向けた検証を行うための検討会を開催するとともに、国際的な情報収集と発信を行う。日本発の新規試験法として、OECDテストガイドラインとして申請するための実務作業を遂行する。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

本業務では、専門家の意見を踏まえつつ、以下の調査・検討を実施し、報告書として取りまとめる。
(1)卵内投与試験法の信頼性を検証するための試験を実施するとともに、化学物質による鳥類への有害性を評価するエンドポイントの精緻化を行う。
(2)動物実験の3Rs原則を考慮した、迅速かつ費用対効果の高い試験法として、卵内投与試験法をOECDテストガイドラインとしてVMG-Eco会議に提案するとともに、情報収集のための調査を行う。
(3)これらの調査検討課題について、資料の作成・整理を行い、専門家からなる検討会を開催する。

今年度の研究概要

(1)卵内投与試験法の検証試験とエンドポイントの精緻化
 エストロゲン様化学物質およびアンドロゲン様化学物質の卵内投与によるバリデーション試験を実施する。卵内投与試験のエンドポイントの精緻化のために、被験物質の投与方法による影響および無投与区の生存率などの背景データを取得する。
(2)OECDでの発信と海外調査
 2022年11月開催予定のVMG-Eco会議へ参加するとともに、情報収集等を実施する。
(3)鳥類毒性評価法検討会の開催
 年2回程度、専門家からなる検討会の企画・調整・準備・説明・質疑応答等を執り行う。

外部との連携

埼玉大学

関連する研究課題
  • : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)

課題代表者

川嶋 貴治

  • 環境リスク・健康領域
    環境リスク科学研究推進室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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担当者