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2020年2月21日

受賞のお知らせ ~
有馬特別研究員・大迫センター長・倉持室長・山田主任研究員が環境放射能除染学会から優秀ポスター発表賞を受賞

概要

受賞者氏名: 有馬 謙一特別研究員・大迫政浩センター長・倉持秀敏室長(資源循環・廃棄物研究センター)・山田一夫主任研究員(福島支部)
賞の名称:  優秀ポスター発表賞
授賞機関:  環境放射能除染学会
受賞年月日: 2019年10月31日
受賞対象:  最終処分に向けた熱処理を含む減容化プロセスの検討,環境放射能除染学会, 第8回環境放射能除染研究発表会 要旨集 , 63,2019

受賞者近影

ひとこと

現在福島県の中間貯蔵施設において、放射性物質に汚染された除去土壌の土壌貯蔵施設への貯蔵が進められていますが、2020年3月からは焼却残渣(主灰とばいじん)の減容化施設での熱処理が開始されます。この減容化施設での生成物のスラグは再生利用を想定していますが、副産物の飛灰は放射能濃度が高いため、最終処分に向けた様々な研究開発が進められています。例えば、洗浄により飛灰中の放射性Csセシウム(以下Cs)を水中に溶出させ、そのCsを吸着剤により選択的に吸着して濃縮し、その吸着剤を固化して廃棄体とする方法です。最終処分方法が未決定のなかで減容化の必要性や適用濃度を検討するためには、複数のシナリオと処理プロセスを設定し、発生物の物量と放射能濃度を比較・評価することが有効です。本発表では焼却灰残渣を処理対象物として、マスバランスの計算例及び想定した目標濃度を満足するための運転パラメータの試算例を示しました。 これにより、処分のシナリオに対応した発生物の放射能濃度と質量を把握し、さらに処分側から必要とされる運転パラメータの数値目標の設定が可能となりました。
引き続き様々な処理のケースについてマスバランスを試算し、経済性試算も含めた比較・検討を進めています。