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東京湾における底棲魚介類群集の資源変動に関与する要因の解明(令和 2年度)
Elucidation of factors affecting stock-size variations in the megabenthic community in Tokyo Bay

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
2022AH001
開始/終了年度
2020~2022年
キーワード(日本語)
資源量,長期モニタリング,底棲魚介類,生活史初期,東京湾
キーワード(英語)
Stock-size,long-term monitoring,megabenthos,early life history,Tokyo Bay

研究概要

東京湾における底棲魚介類の資源量は1980年代末に急激に減少した。2000年代においては、体サイズが大型の魚類(スズキ、サメ・エイ類)の資源量が著しく増加した一方、多くの漁獲対象種を含む小・中型種の資源量は依然として低水準のまま推移している。その要因のひとつとして、生活史初期(卵仔稚・幼生)の生残の成否が資源量水準を規定している可能性が挙げられる。また、これまでの調査研究結果から、複数の魚種において、水温や貧酸素水塊が生活史初期の生残に関与する可能性が示唆されている。本研究では、東京湾において試験底曳を実施し、底棲魚介類群集の種組成および資源量の長期変動を把握する。また、底棲魚介類群集における主要魚種の卵仔稚・幼生の採集と、環境要因の観測も実施し、生活史の生態解明および環境要因が初期生残に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

東京湾において、主要魚種(シャコ、マコガレイ、タチウオなど)の卵仔稚・幼生をNORPACネットの鉛直曳網により採集し、水平分布および個体数密度の経月・経年変化を明らかにする。また、湾中央部の観測定点において、開閉式NORPACネットによる層別曳網を実施し、卵仔稚・幼生の鉛直分布の経月・経年変化も明らかにする。あわせて、CTD/DOロガーによる水質測定を実施し、水温、塩分および溶存酸素濃度等の環境要因の時空間的動向を明らかにして、卵仔稚・幼生の個体数密度および空間分布に及ぼす影響を明らかにする。

今年度の研究概要

東京湾において、主要魚種(シャコ、タチウオなど)の卵仔稚・幼生をNORPACネットの鉛直曳網により採集し、水平分布および個体数密度の経月変化を明らかにする。また、湾中央部の観測定点において、開閉式NORPACネットによる層別曳網を実施し、卵仔稚・幼生の鉛直分布の経月変化を明らかにする。あわせて、CTD/DOロガーによる水質測定を実施し、水温、塩分および溶存酸素濃度等の環境要因の時空間的動向を明らかにする。得られたデータを解析し、卵仔稚・幼生の個体数密度および空間分布に及ぼす影響を推定する。

外部との連携

神奈川県水産技術センター

関連する研究課題

課題代表者

児玉 圭太

  • 環境リスク・健康領域
    生態系影響評価研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(農学)
  • 水産学,生物学
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