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海洋環境に放出された残留性有機化学物質の動態解明(平成 28年度)
Study on dynamics of persistent organic pollutants discharged into marine environment

予算区分
KZ その他公募
研究課題コード
1617KZ004
開始/終了年度
2016~2017年
キーワード(日本語)
残留性有機汚染物質,大量海水ろ過装置
キーワード(英語)
persistent organic pollutants, large-volume seawater filtration apparatus

研究概要

本研究では残留性有機化学物質の二次的汚染を避けるため、投げ込み式の大量海水ろ過装置を開発し、仙台湾を含む関東地方から東北地方に及ぶ太平洋沿岸を対象として、本装置により残留性有機化学物質を網羅的に捕集し、その鉛直分布を明らかとする。仙台湾を含む関東地方から東北地方に及ぶ太平洋沿岸を対象として、残留性有機化学物質の包括的な汚染実態調査を実施する。
1.残留性有機化学物質の捕集に適した投げ込み式の大量海水ろ過装置の開発
2.調査研究船を利用した仙台湾および周辺沖合海域の汚染実態の把握
3.モデルによる対象地域における残留性有機化学物質の動態予測

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

平成28年度に、実験水槽を利用して海水を用いた大容量採水の最終動作試験を予定している。具体的には、投げ込み式の大量海水ろ過装置のバッテリー容量を変更して通水量を1000L以上に設定できるようにした上で、ろ過流速を変動させながら添加回収試験・破過試験を行い、試料捕集方法の最適条件を決定する。平成29年度には、海洋研究開発機構所属の東北海洋生態系調査研究船「新青丸」による東北沖・三陸沖合での実海域調査を計画している。新青丸航海では、投げ込み式の大量海水ろ過装置を用いて水深5〜500m程度までの鉛直的な試料採取を実施する。同装置を目的とする水深に投入して、粒子態及び溶存態として存在する残留性有機化学物質を捕集し、捕集剤を冷凍保存して国立環境研究所に持ち帰り、前処理と測定を行う。試料の一部は残留性汚染物質のターゲット分析に用いる。その一方で、各深度にどのような有機化学物質が存在するのかを把握すべくGCxGC/高分解能飛行時間型質量分析計によるノンターゲット分析も実施する。

今年度の研究概要

実験水槽を利用して海水を用いた大容量採水の最終動作試験を予定している。具体的には、投げ込み式の大量海水ろ過装置のバッテリー容量を変更して通水量を1000L以上に設定できるようにした上で、ろ過流速を変動させながら添加回収試験・破過試験を行い、試料捕集方法の最適条件を決定する。

関連する研究課題

課題代表者

高澤 嘉一

  • 環境リスク・健康領域
    環境標準研究室
  • 室長(研究)
  • 博士 (工学)
  • 工学,化学
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担当者