- 予算区分
- CD 文科-科研費 若手B
- 研究課題コード
- 1618CD005
- 開始/終了年度
- 2016~2018年
- キーワード(日本語)
- 持続可能な発展目標,応用一般均衡モデル
- キーワード(英語)
- sustainable development goal, Computable General Equilibrium model
研究概要
本研究は、?本年国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の実現においてアジアが達成すべき、環境・エネルギー・食料に関する数値目標を開発する、そして、?アジア諸国がとるべき政策オプション、求められるライフスタイルの変化を具体的かつ定量的に提示することを目的とする。環境保全と経済発展の両立はアジアの喫緊の課題である。SDGs に含まれる項目から環境・エネルギー・食料に関する指標(エネルギーアクセス率、飢餓人口など)を取り上げ、この実現において中長期的な将来(2030 年-2050 年)にこの指標が満たすべき数値(目標)を定量的に示す。さらに、現状政策下での将来を比較対象としてアジアの持続可能な発展に向かうためには、どのような政策、社会変革、ライフスタイル変化が求められるかについて提言する。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
シナリオの定量化には申請者らがこれまで開発してきた経済モデル(AIM/CGE)を主として用いる。また、補完的に大気化学輸送モデル、土地利用モデルを用い、経済モデルのみでは扱えない空間詳細な情報を扱う。具体的な手順は以下の4 つである。1)モデルに新たなモジュールを追加し、これまで評価できなかった大気汚染由来健康影響等の指標を出力可能にする。2)シナリオの前提条件として、主要なアジア各国の現状の政策を集め入力する。3)最初にデータプロトコルの作成と情報が入手しやすい日本で研究全体の設計のフィージビリティを確認する。4)持続可能性に関連する指標の目標値を設定し、持続可能シナリオで用いる政策、社会的選好の変化をパラメータ化し、シナリオ定量化を対象とするアジア各国について行う。
今年度の研究概要
28 年度は主として手法開発に重点を置き、1) モデル開発及び関連モデルとの情報交換のプラットフォーム構築、2)日本を例として現状政策シナリオの定量化を行う。
外部との連携
京都大学倉田学児准教授とはモデル結果の相互やりとりを通じて協力を行う。