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絶滅過程解明のための絶滅危惧種ゲノムデータベース構築(平成 26年度)
Establishing genome database to understand extinction process

予算区分
AT H25公募型
研究課題コード
1315AO002
開始/終了年度
2013~2015年
キーワード(日本語)
ゲノム,絶滅危惧種
キーワード(英語)
genome, endangered species

研究概要

全ゲノム塩基配列を元にして個体数減少の原因究明を行うため、絶滅危惧種の全ゲノム塩基配列データベースを構築する。対象とするのは国内の絶滅危惧鳥類3種とする。この3種はそれぞれ、個体数が減少後安定している種(ヤンバルクイナ)、一旦減少した個体数が回復した種(タンチョウ)、個体数が減少したままの種(コウノトリ)といった特徴がある。これらの全ゲノム塩基配列を染色体ごとにデータベース化する。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(達成目標)
タイムカプセル事業で保管している絶滅危惧種種のうち、3種(ヤンバルクイナ、タンチョウ、コウノトリ)についてゲノム解析を行い、染色体ごとに分類されたドラフト配列を決定する。このドラフト配列を家禽類等の全ゲノム塩基配列と比較できるようデータベース化する。
(研究内容)
国内の絶滅危惧鳥類3種についてゲノム解析をおこない、全遺伝子領域および遺伝子をコードしていない領域の90%程度について、染色体上の位置を付したゲノムのドラフト情報を公開する。対象とする3種はヤンバルクイナ、タンチョウ、コウノトリウで、それぞれ個体数が減少後安定している種(ヤンバルクイナ)、一旦減少した個体数が回復した種(タンチョウ)、個体数が減少したままの種(コウノトリ)といった特徴がある。

平成25年度はコウノトリとタンチョウについて10〜30Gbpの塩基配列データを取得し、アセンブルをおこなう。ヤンバルクイナについてはEST解析をおこなう。
 平成26年度以降については、それぞれの生物種の塩基配列データから得られたコンティグの伸長作業をおこない、最終年度はデータの公開をおこなう。

今年度の研究概要

(1)ヤンバルクイナについて発現遺伝子の網羅的解析(EST)を実施し、エクソンとイントロンで分断されたコンティグや、エクソン内で分断されたコンティグを連結させる。さらに、Ion PGMを用いて、長い塩基配列のデータを取得し、ギャップを埋める。

(2)コウノトリについて得られたContigについてニワトリの全ゲノムデータと比較し、染色体上における遺伝子並び方を推定する。また、培養細胞より染色体標本を作製する。

(3)タンチョウについて10〜30Gbpの塩基配列データを取得し、アセンブルをおこなう。得られたContigについてニワトリの全ゲノムデータと比較し、染色体上における遺伝子並び方を推定する。

外部との連携

共同研究機関:京都大学、酪農学園大学

関連する研究課題

課題代表者

中嶋 信美

  • 生物多様性領域
    環境ゲノム研究推進室
  • シニア研究員
  • 農学博士
  • 生物学,農学,生化学
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担当者