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小児・次世代環境保健研究に係る統計手法の検討(平成 25年度)
Development of Statistical Method for Research Program on Environmental Health for Children and Future Generations

予算区分
AM エコチル調査
研究課題コード
1215AM001
開始/終了年度
2012~2015年
キーワード(日本語)
経時曝露評価
キーワード(英語)
assessment of repeated exposure

研究概要

環境疫学研究から得られる知見から健康リスクを低減するための方策を導きだし,環境政策に活かすための定量的評価には統計学的手法が必須となる.
 従来の環境疫学研究ではある時点での疾患発症や死亡と調査開始時点での曝露状況でのみ因果関係の定量を行ってきた.一方,ここ十年来は疾患の状況が経時的に推移する場合を考慮する「経時データ解析」や「反復測定データの解析」と呼ばれる統計解析手法はひととおり成熟し,各種環境疫学データへも適用されてきている.ただ,これら最近の統計解析手法でも経時的な曝露の変化の影響を考慮するものではない.一方,小児次世代健康影響を評価する際には疾患の状況も曝露もともに経時的に変化しあい,相互に関連する状況の中での因果関係の定量が必要となる.それには,時間依存性共変量の調整,因果ダイアグラムによる因果関係の関連の評価など,統計解析手法のさらなる開発・拡張が必要となる.本研究では,環境疫学の枠組みで,小児次世代への健康影響評価のための統計解析手法に必要となる,最新の統計学のレビューおよびシミュレーション研究等を行い,将来のデータ解析に備えることを目標とする.

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

疾患に対して,経時的な曝露の評価を試みている論文のレビューを行う.その後,経時的に変化する共変量での調整を実施している統計手法,因果関係が互いに影響しあう(原因が結果に影響し,変化した結果が別の原因を誘発するような状況)を取り扱う統計手法をレビューする.
 その後,実際の疫学研究の事例に対して当該手法の適用を試み,シミュレーション研究等を実施する.

今年度の研究概要

経時的曝露評価の手法および,経時的に変化する共変量による調整を行っている論文のレビューおよびそこから統計的手法の骨子を抜き出し,拡張可能性について検討を実施する.

課題代表者

竹内 文乃

担当者

  • 新田 裕史