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多次元分離技術による環境および生体中有機化学物質の網羅分析法の開発(平成 25年度)
Development of global analysis method for organic substances in environment and biota by comprehensive multidimensional separation technique

研究課題コード
1115AA101
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
多次元ガスクロマトグラフィ,タンデム型質量分析法,高分解能飛行時間型質量分析法,次世代公定法
キーワード(英語)
comprehensive multi dimensional gas-chromatography, tandem mass spectrometry, high resolution time-of flight mass spectrometry, next-generation official analysis method

研究概要

これまでの研究で一部の環境試料について有効性を証明したGCxGCを中心に用いた多次元分離分析技術による様々な有機汚染物質の迅速で正確な一斉定量法と網羅分析法の開発を行う。対象媒体を有機物の含有量が多い底質や土壌、生体試料などに拡張すると同時に、定量対象物質の範囲も拡大する。
 特に、分析需要や社会的・行政的関心が高いPOPsやその他の規制対象物質については、個別物質群ごとに定められている煩雑な現在の各種公定法の置き換えを志向した定量分析法の開発を行う。
 また、環境や生体試料中の多様な物質の網羅分析手法を開発し、健康や生体リスク研究などの他分野へ貢献するために、データベースの整備を行い、化合物の検索手法の開発や膨大な情報の類型化や化学物質(ピーク)組成の特徴の抽出を試みる。

今年度の研究概要

多次元分離技術による網羅的分析手法の開発においてでは、GCxGC- MS/MSおよびHRTofMSなどによる環境試料中のを用いたダイオキシン、PCBなどのPOPs類の一斉定量法の対象物質の拡大と生体試料への応用を検討し、例えば10ml以下の血液や尿において数百成分の定量が必要なエコチル調査などの少量かつ貴重な試料における多成分分析への対応を図る。を可能にするため、媒体毎に試料の採取法、前処理の省略や最少化や分析条件について検討する。また、主に環境試料中のハロゲン系化合物の選択的かつ網羅的に検出する方法の開発に着手する。また、GCでは測定困難な代謝物などの網羅分析法としてLC-HRTofMSによるフラグメンテーション測定とそのデータ解析法(抱合体の選択的抽出・検索プログラムなど)の開発に着手する。GCxGC-HRTofMSのデータ解析では、因子分析を応用した二次元クロマトグラム上のピークの高精度な分離法や画像処理技術による高速検索法の開発、精密質量によるマススペクトル検索の有効性について検証する。

外部との連携

北海道環境科学研究センター、宮城県保健環境センター、東京都環境科学研究所、大阪市環境科学研究所、ゲステルK.K.と共同して研究を推進する。

課題代表者

橋本 俊次

  • 環境リスク・健康領域
    計測化学研究室
  • 室長(研究)
  • 学術博士
  • 農学,化学
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担当者