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資源循環・適正処理を支援する基盤技術研究(平成 24年度)
Study on fundamental technologies required for material cycles and waste treatment

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1115AQ033
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
廃棄物,循環資源,化学分析,バイオアッセイ,物性,化学形態,毒性,処理技術,リサイクル技術,品質規格,バイオマス,有害化学物質,バイオ燃料
キーワード(英語)
Waste, Circulative resources, Chemical analysis, Bioassay, Physicochemical properties, Chemical form, Toxicity, Treatment technology, Recycling technology, Quality standard, Biomass, Hazardous chemicals, Biofuel

研究概要

安全性を確保しつつ、更なる廃棄物の有効利用の推進には、循環資源・廃棄物に含有される有害化学物質と資源物質の同定、毒性、化学形態、物性に係る新規もしくは包括的な各種分析・試験・測定手法の開発が今後も必要である。これらの手法を開発するとともに、毒性等の評価手法の構築および成果の体系化を目的とする。また一方、より最適な廃棄物処理・有効利用に向けた提言を行うため,既存の処理技術全体のフローの整備や未利用な廃棄物,特に,廃棄物系バイオマスの性状把握を行いつつ,新規リサイクル技術さらには実用化に係る品質規格や基準策定に資する周辺技術の開発も行う。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

廃棄物・循環資源中の有害化学物質の検索と同定を進めるとともに,バイオアッセイを用いた包括的毒性評価と化学分画と組み合わせた毒性同定評価を行う。さらに、金属化合物等については、存在形態別分析・評価手法を開発する。有害化学物質とそれらの代替物質の物理化学パラメータの測定法と推算法ならびに実測データの健全性評価手法を開発し、各手法の体系化を図る.循環資源等の分離回収や貯蔵を設計するための相平衡データの測定とモデル化を行う。
廃棄物の破砕や焼却等の各種一次処理技術と残渣処理に係る二次処理技術の情報整備と基礎的な要素技術の開発を行い、循環資源の品質や環境安全性の確保の観点から最適な処理プロセスフローを検討する。未利用な廃棄物系バイオマスに対して燃料化とその周辺技術(性状・品質および残渣処理)の開発を行う。

今年度の研究概要

昨年度に引き続き、液体クロマトグラフ四重極タンデム飛行時間質量分析計等を用いて、有害物質や再資源化物質とそれらの分解物等に関する物質検索、同定、化学形態解明のための分析手法の開発を進める。また、バイオアッセイを用いた包括的毒性評価法の構築を進めつつ、対象物をバイオ燃料、難燃剤、ハウスダスト、その他廃棄物・循環資源(リサイクル施設近傍土壌、家庭排水等)へ展開する。昨年度の成果に基づき、新規臭素系難燃剤の蒸気圧等の物理化学パラメータを測定し、得られた結果を曝露モデルへの適用を試みる。分配係数に焦点を当て健全性評価手法の開発を進める。焼却残渣の溶融スラグ化や薬剤処理等の重金属溶出抑制処理について、最終処分や有効利用に際して確保すべき品質や環境安全性の視点も加味した最適な処理プロセスフローを検討する。未利用な廃棄物系バイオマスのバイオ重油化とその周辺技術の開発を行うとともに、昨年度の成果を基に小規模な実証研究に着手する。また、バイオ重油発電への拡張を含めて、バッテリー等の高速充電や長寿命化技術の開発を行う。

外部との連携

京都大学,産業総合技術研究所,兵庫県立大,首都大学東京,工学院大学,日本大学,宮崎大,岩手県工業技術センター,福岡大学,北海道工業試験場

課題代表者

倉持 秀敏

  • 資源循環領域
  • 副領域長
  • 博士(工学)
  • 化学工学,化学,工学
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担当者