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国立環境研究所における省エネルギー対策シミュレーションと事後分析 に基づく持続可能なワークスタイルの実証研究(平成 23年度)
Empirical study on sustainable work style in National Institute for Environmental Studies by using simulation and posterior analysis methods

予算区分
AR 震災対応
研究課題コード
1113AR001
開始/終了年度
2011~2013年
キーワード(日本語)
省エネルギー,業務部門,節電
キーワード(英語)
Energy saving, Commercial sector, Electricity saving

研究概要

 東日本大震災等による東京電力管内の電力需給逼迫を受けて、大口需要家に対して夏期のピークカットが要請されている。また、昨夏の猛暑ではエネルギー費用の増加により財政逼迫を招くなど、研究所の活動において省電力化を進める必要性は高まっている。
 本研究では、実績値に基づく分析や対策事前事後のフォローアップを通じて、研究所において短期的に夏場のピークカットを、中長期的に省電力型のワークスタイルの実現を目指す。
 

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

 国立環境研究所をフィールドに、2009年4月以降の電力計測データおよび各種統計データを用いて用途要因別の毎時棟別電力消費量を明らかにし、研究水準を向上させつつ省電力を達成できる対策を立案するとともに、事後分析により効果を定量的に把握し、もって長期的に継続実施可能な省電力型ワークスタイルを提案する。

今年度の研究概要

1. 実績値データの収集・分析
 研究所のエネルギー管理担当部署で収集している毎時の電力データをもとに、年度ごとに毎時棟別電力消費量を集計する。これに、職員数、大型機器設置状況、PCの通信状況等の所内統計データを加えた統計分析により、(1)実験機器等による定常的な負荷、(2)PC等の職員の勤務により生じる負荷、(3)空調負荷、等に分解する。

2. 省電力オプションと目標達成プランの検討
 前項にて整備したデータに基づくシミュレーションモデルを開発し、各センターからの提案等に基いて研究活動への影響を最小限にしつつ省電力が達成できるオプションを整理、定量評価する。また、電力消費量計測機器を用いて、PC等の電力消費の見える化や、実験機器の設定変更、特殊空調の設定変更や実験設備集約等による電力消費変化を実測して積み上げ的に省電力効果を把握する。その結果に基づき、具体的な省電力目標値達成のための提言をまとめ、所内に発信する。

3. 対策のフォローアップと省電力ワークスタイルの提案
 今夏の実データに基づく対策のフォローアップとして、実際の削減効果を分析、検証するとともに、研究活動への影響をヒアリング等によって整理、考察する。これらを元に今後も持続的に実施可能な省電力型ワークスタイルを確立するとともに、実施によるエネルギー費用の節減額を算定する。

4. 成果の所外への発信
 研究を通じて得られた成果を、大学・研究機関のみならず業務ビル等でも参考とできる形にまとめ、環境研から発信する。

備考

本研究は、電力抑制委員会並びに同委員会下に組織された電力使用状況等情報整理ワーキンググループの活動と緊密な連携を維持しつつ実施するものである。

課題代表者

芦名 秀一

  • 社会システム領域
    脱炭素対策評価研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 機械工学,システム工学
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担当者