- 予算区分
- AF 奨励
- 研究課題コード
- 1010AF001
- 開始/終了年度
- 2010~2010年
- キーワード(日本語)
- 東南アジア,土壌炭素動態,土壌物理,生態プロセスモデル
- キーワード(英語)
- Southeast Asia, soil carbon dynamics, soil physics, ecological process model
研究概要
グローバル炭素循環において、陸域の土壌有機炭素は土地利用や気候の変化よっては大きなCO2の放出源となる可能性があるため、その環境応答は将来の炭素収支を予測する上で重要な要素となる。本研究では、森林減少が土壌炭素動態に及ぼす影響を明らかにするため、東南アジアの複数の森林およびプランテーションを対象に土壌調査を行い、現地のデータと陸域モデルの両側面から検証する。得られた野外データを統計解析して、土地利用形態—土壌環境ー土壌呼吸の間にある関係性を明らかにする。得られた経験式を陸域生態系モデル(VISIT)に適用してシミュレーションを行い、土地利用変化が炭素収支に与える影響を明らかにする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
東南アジアの複数の森林およびプランテーションを対象に、 (1)森林から農地への転換と(2)気象と植生の違いが土壌環境と土壌炭素蓄積量に与える影響を明らかにする。土壌温度や土壌水分の連続観測を行い、土壌物理特性と土壌呼吸速度の測定を行う。マレーシアでの調査では、森林から農地への転換による影響解明を中心に、またマレーシアとタイの森林を比較することによって気象と植生の違いによる影響解明を行う。
(1)対象地域および土地利用
マレーシア: 1) 天然林(熱帯常緑樹林) 2) 二次林 3) オイルパーム 4) アカシア 5) チーク材の各プランテーション
タイ:熱帯季節性常緑樹林および落葉樹林
各地において、年2回(雨期と乾期)の調査を実施する。
※上記サイトでは過去に調査経験があり容易に研究を開始できる。
(2) 調査項目
100mLの土壌試料コアサンプルを、1カ所につき1回30サンプル採取して、土壌物理特性および土壌呼吸量の測定を行う
土壌温度および土壌水分のモニタリング(マレーシアのみ)
※分析の一部は現地研究機関のカウンターパートに協力を要請する。
(3)モデルへの導入および検証
得られた野外データを統計解析して、土地利用形態—土壌環境ー土壌呼吸の間にある関係性を明らかにする。得られた経験式を陸域生態系モデル(VISIT)に適用してシミュレーションを行い、土地利用変化が炭素収支に与える影響を明らかにする。
今年度の研究概要
奨励研究であるので、今年度の研究概要は全体計画と同じである。
- 関連する研究課題
- 0 : 地球環境研究センターにおける研究活動
課題代表者
安立 美奈子
担当者
-
伊藤 昭彦地球システム領域