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生態系の融合による生物の相互侵入に弱い生態系の性質(平成 21年度)
What kind of ecosystem is vulnerable to ecosystem fusion?

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0909AE003
開始/終了年度
2009~2009年
キーワード(日本語)
生態系,シミュレーション,食物網構造,多様性,侵入
キーワード(英語)
ecosystem, simulation, foodweb structure, diversity, invasion

研究概要

 環境変動による生物の分布変更や生息地破壊など、規模の大きな環境問題に対応するためには、空間構造を導入した生態系モデルを用いた操作実験が必要になる。昨年度までに、コンピュータの中に二つの生態系が同時に進化するシミュレーションモデルの開発に成功し、それらを融合させたときの多様性、生態系の構造への影響を解析した。今年度は二つの生態系を融合させたときに、どちらか片方の生態系の方が多様性の減少が大きくなる場合、そのような生態系にはどのような性質があるのかを明らかにすることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

 生態系モデルを用いたコンピュータシミュレーションを行い、様々な種類の環境撹乱に対する生態系の応答様式を明らかにすることを目的とする。そのために、より妥当な生態系モデルの構築を目指し、種間相互作用や個体数の増減プロセスについての改良を行う。また、規模の大きな環境問題にも対応できるよう、より大規模な空間構造の導入を目指したモデルの改良も行う。

今年度の研究概要

 同じ条件で進化した二つの生態系を融合させるシミュレーションを行う。生態系が融合すると、双方の生態系に大規模な生物の相互侵入が起こる。その際、どちらか片方の生態系の方が多様性の減少が大きくなる場合、絶滅の規模が大きかった生態系、つまり融合に弱い生態系はどのような性質を持つのかを、食物連鎖長、相互作用密度などの食物網構造や、トッププレデターの割合や動植物の比などの種組成などに注目して明らかにすることを目的とする。

備考

共同研究者 時田恵一郎(大阪大・サイバーメディアセンター)

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

吉田 勝彦

  • 生物多様性領域
    生物多様性保全計画研究室
  • 主幹研究員
  • 博士 (理学)
  • 生物学,地学,コンピュータ科学
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