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アジアのメガシティにおけるオゾンと二次粒子の生成メカニズムに関する研究(平成 21年度)
Study on formation mechanism of ozone and secondary particles in Asian megacities

予算区分
KB JST
研究課題コード
0911KB001
開始/終了年度
2009~2011年
キーワード(日本語)
メガシティ,オゾン,二次粒子,北京,都市大気汚染
キーワード(英語)
megacity, ozone, secondary particles, Beijin, urban air pollution

研究概要

アジアのメガシティにおけるオゾン・二次粒子汚染の把握を目的とした、中国との研究交流を実施する。具体的には、日本側の測定分析や大気汚染モデルの技術と、中国側の発生源調査技術や都市汚染情報を組み合わせ、研究方法や研究結果をワークショップや研究会を通じて相互に交換しながら、中国および日本国のそれぞれで研究を実施することにより、オゾンと二次粒子の汚染特性、排出実態、発生メカニズム、発生源種類別寄与などを総合的に解明し、両国のメガシティにおける都市大気汚染制御のための科学的知見を共有することを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

日本側(国立環境研究所、愛媛大学)と中国側(清華大学)の両者が持つ技術と知識を統合し、東京と北京という異なる排出特性・気象特性を持つメガシティにおいて、オゾンとPM2.5(特に、二次粒子)による汚染の相互比較研究を進めることにより、都市の二次大気汚染に関する新たな知見を得る。研究項目は、(1) オゾンとPM2.5成分とこれらの前駆物質を対象とした野外観測と時間変動等のデータ解析、(2) マルチスケールの排出インベントリと化学輸送モデルの開発、(3) 大気汚染の長期変動、季節変動及び2次元/3次元構造を把握する為の地上/ライダー/衛星観測と化学輸送モデルを用いた統合解析、のとおりである。

今年度の研究概要

都市大気汚染に関する研究方法や既存結果について意見交換・情報交換し、3年間の研究計画を作成する。また、東京及び北京を対象とした予備的研究を開始する。
(1) 野外観測とデータ解析
北京、東京及びそれらの周辺地域におけるオゾン、PM2.5成分、それらの前駆物質の既存の測定データや解析結果をもとに、汚染特性や時間変動に関する知見を共有するとともに、解析方法について検討する。PM2.5のリセプターモデルと発生源プロファイルの開発・整備状況、及び、それらを使用した発生源別寄与評価結果について整理する。本共同研究における観測計画を作成する。
(2) 排出インベントリと化学輸送モデル
排出インベントリと化学輸送モデルに関する情報を交換し、最新の科学的知見を共有する。北京と東京における、オゾンとPM2.5の発生源別寄与と全球・広域汚染寄与の評価方法、及び二次汚染物質(オゾンと二次粒子)と前駆物質との関係に関する解析方法について情報交換し、研究計画を作成する。
(3) 地上/ライダー/衛星観測と化学輸送モデルを用いた統合解析
北京と東京における都市大気汚染の長期変動と季節変動、2次元/3次元構造を解析するための、地上/ライダー/衛星観測と化学輸送モデルを用いた統合解析手法について検討する。
また、研究交流計画として以下を予定している。
・平成21年4月頃、平成22年3月頃に北京での研究会を予定。
・平成21年8月頃、筑波で研究交流会を予定。

備考

公募名(事業名):独立行政法人科学技術振興機構・戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
共同研究先:中国・清華大学 (リーダー) Jiming Hao(教授)(メンバー) Jiayu Xu, Ye Wu, Shuxiao Wang, Yongliang Ma, Yexuan Wang, Guanghui Li, Liu Yang, Jia Xing, Biwu Chu, Shaojie Song
愛媛大学共同研究メンバー:若松伸司,西川敦,岡崎友紀代,斎藤正彦,小田和洋

課題代表者

大原 利眞

担当者