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エジンバラにて

海外からのたより

平田 健正

 7月末につくばを発ち,スコットランドの首都エジンバラで海外生活を始めました。英国はイングランド,ウェールズ,スコットランドと北アイルランドの連合した王国であることはよく知られていますが,当地で生活をしますとその違いを実感します。勿論イングランドの影響を強く受けてはいるのでしょうが,スコットランドは独立心が強く,紙幣や教育制度,祭日などがイングランドと異なり,私の感覚からすれば,旅券こそ不要ですが、スコットランドという独立国にいるような感じが致します。

 ヘリオト・ワット大学土木工学科にお世話になっておりますが,エジンバラ周辺にはこれ以外にエジンバラ大学とセントアンドリュース大学があります。セントアンドリュース(この地はゴルフで有名ですが,不調法で残念です)大学はスコットランド最古の大学で法文系,エジンバラ大学は医科系,ヘリオト・ワット大学は名前に著名な技術者を載いているように理工系が中心の大学です。大学では何をするにも、technicianの手助けが必要で,実験準備は勿論,大抵の実験装置は彼らがworkshopで作り上げるからです。通常は図面を渡せば事足りるのでしょうが,私の場合は少々言葉に問題がありますから,図面の細部は文字に,それでも足りないときには容易に想像されますが,body performanceに頼ることになります。

 エジンバラで生活を始めて3ヵ月,その間大過なく過ごせましたのは,敢えてScottishと書きますが,大学でも毎日の生活でも,彼らは大変に親切だったからです。エジンバラでは日本人は珍しいという以上に,英国人の懐の深さを感じた次第です。娘の小学校一つにしても,普通に受け入れ,しかも“異文化に触れられる私の生徒は幸せだ”と言われたのは驚きです。学ぶべきことが数々あるように思われました。

 当地は11月初旬というのに,既に冬まっただ中で,これからひたすら春の訪れを待つことになります。私も家族も,厳しい英国の冬を迎えることになりそうです。

(写真はまだ暖かい頃,ハイランドでとったスナップです。)

(ひらた たてまさ,水質土壌環境部水質環境計画研究室)

ブレア城にて 晶子(10才),翔(4才)