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 今号で紹介されている,動植物などの個体数を数える工夫は興味深いものでした。化学でアボガドロ数をならった方も多いと思います。0℃,1気圧のもと,22.4リットルの気体中に含まれる分子数は同じで,その数はおおよそ6.02×1023個というものです。1811年にアボガドロの仮説が発表された当初はあまり重要視されませんでしたが,今では化学の基礎として教科書に載っています。ところで,ロシュミットという人が,アボガドロ数の測定を行いました。1865年です。実際に分子や原子の数を手で数えることは不可能なので,物質の密度と粘性係数の測定からアボガドロ数を計算しました。日々計測を行っていますが,実際に測定しようとしているものは目に見えないものだということをあらためて認識した次第です。

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