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国立環境研究所研究報告R-148-'99 「地球規模大気環境の衛星観測の将来のあり方について」報告(平成11年8月発行)

 地球規模の大気環境の監視・観測事業を推進していく上で,これまでのどちらかというと機器開発中心の発想から,応用重視(サイエンス重視)へとよって立つ立場を転換していくことが今,求められている。しかしながら,具体的にどのような大気環境の監視・観測が衛星観測に求められているのかという点では,これまでデータ利用者側で必ずしも十分な議論がなされてきたとは言い難い面があり,そのことが,逆に,機器開発中心の流れを作ってきたとも言える。

 本報告書はこのような問題意識に立って,衛星観測研究チームが平成10年度に実施した,地球規模大気環境問題とその解明に必要とされる衛星観測ミッションについての調査検討作業のまとめである。検討の方法として,国内の研究者による検討委員会を組織し,精緻(せいち)な文献調査によるのではなく,検討委員会メンバーのこれまでの経験と知識をもとに自由に討議する中から,おおよその合意点を見つけだしていく方式を採った。本書を,さらなる討議のためのたたき台として活用していただけると幸いである。

(大気圏環境部 笹野泰弘)