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2001年8月31日

Proceedings of The 1st International workshop on Health Risks of Arsenic Pollution of Drinking Water in South Asia and China
(南アジアと中国における飲料水の砒素汚染と健康リスクに関する第1回国際ワークショップ抄録集)

国立環境研究所研究報告 R-166-2001

表紙
R-166-2001 [3.6MB]

 近年,バングラデシュ・西ベンガルや中国を中心とする井戸水の砒素汚染による健康リスクに対する不安が高まっており,対策が急がれている。健康リスクとしては,すでに確認されている皮膚疾患(色素沈着や壊死など)だけでなく,発がん(皮膚がんのほか,肺がんなどを含む)への影響も示唆されている。上記地域では,WHOの安全基準0.01μg/lを超える汚染水利用人口はほぼ1億に達している推定されている。また,汚染地域では,同時にフッ素汚染が見られる場合も多く,それらの複合影響の可能性や,中国では,石炭燃焼による室内汚染由来のヒ素中毒例も知られている。さらに,汚染された地下水の農業利用による農作物汚染の可能性も否定し得ない。

 各汚染地域では,疫学調査や種々の対策が進められているほか,ユニセフ,国連大学、WHOなどの国際機関の活動も活発となっているが,なお解決すべき問題も多い。筆者らは,今般,環境省地球環境研究推進費研究(00-02)(研究代表:安藤正典,国立医薬品食品衛生研究所)の一環として標記第1回ワークショップを開催し,一線で活躍されている研究者に,研究・対策の現状を報告して頂いた。本書はその要旨である。広く関係各位に関心を深めて頂く一助となれば幸いである。

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